ハンディ故に

マイナスがプラスに
脚注1.
私には脊髄小脳変性症と多発根神経障害という二つの難病が混在しているだけに、SCD単独の患者さんと似ている部分もありますが 明らかに違う部分があります。それが極端に現われるのが感覚がないということです。例えばSCDの方は初期の段階では、 杖や歩行器に頼ったり、手摺を使うことが出来ますが、私には感覚がないため、それらを使いこなせません。 私が電車を使って通勤していて、困ったことの一つに手摺やつり革を持っていても、目を離した途端、握っていた筈の手が離れ 他の人に覆いかぶさったり、頭や体をぶつけることが良くありました。私は電動車椅子を操ったことがありませんから 解りませんが、前方を見ながら操作することは無理だと思っています。従って私にとって歩けなくなるということは、 移動を人に全介助してもらうことになりかねないという切羽詰った事情も、 今でも歩くことが出来る内的モチベーションだと思います。
脚注2.
私が入院中に知り合った患者さんは、プレドニンの大量投与によってその箇所の炎症は収まり、 表面上は通常の生活に戻るのですが、別の場所に再発しプレドニンを投与することを繰り返し、 再発の間隔も徐々に短くなり、入退院を繰り返しているということでした。 又、プレドニンの副作用により、高血圧になり、血糖値も上がり、骨も脆くなっている等々の症状を訴えていました。
脚注3.
五感の中の触覚・位置感覚が著しく機能喪失することは類例がないことだけに、それを専門医に伝え理解してもらう事さえ 困難を極めるのに、それを人に理解してもらうことは不可能です。しかし、人は誰でも他の人が理解不能な「壁」を抱え 生活を送っているようです。その高低は比較しても意味のないことです。そして壁そのものは理解できなくても、 壁を前に躊躇したり、途方に暮れる心の痛みは同苦出来る人がいることを知りました。


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