私がひたすらやってきたことは、小さな筋肉の強化でした。 お箸を使ったり、字を書いたり、指先でつまんだり、捻ったりする動作では、 最初に動くのは小さな筋肉です。その後大きな筋肉が動くようです。
末端に行くほど感覚に障害のある私は、感覚が得られない指先の小さな筋肉を使わずに、 多少とも感覚が残っている大きな筋肉で動作を代償する癖が長い間についていたようです。 小さな筋肉を使わないと、それを支える筋肉や関連する筋肉も次第に落ちてきます。 そうするとますます大きな筋肉に頼るようになります。 しかし、大きな肩の筋肉で箸使いのような巧緻な動きが出来る訳がありません。 寧ろ、大きな筋肉を使って巧緻な事をしようとすると筋肉を柔軟に使えないだけでなく、筋肉を固くしてしまうな気がします。
非常に乱暴な言い方をしてしまいましたが、理屈はそうです。 にも拘わらず、大きな筋肉を強化することで、カバーできると考えたのです。 同様の過ちをたくさんの人がされているように思います。 大切なのは、どの筋肉をどんな目的で強化するのかということです。 私はその誤まりを、身をもって思い知らされました。筋力の強化に取り組む程、握力等が落ち動きが悪くなりました。 何故なら、大きな筋肉が働くと小さな筋肉は働かないのが筋肉の常識のようですから。
そこで私は、何カ月もかけて大きな筋肉を働かせないで、小さな筋肉だけを動かすことをしてきました。 身についてしまった代償動作を改めて、本来の筋肉の動きを学習させることは至難ですし、 そもそも、こんな私の症状が、そんなリハビリで改善するのか?と医師すら訝るリハビリに 指針もなしに取り組むのは、かなりきついです。 おまけに、、歩行リハビリと違ってこのリハビリは、非常に地味で根気のいる作業です。 その上、小さな筋肉はすぐに疲労してしまいます。筋肉の疲労の度合いを見ながら繰り返し、繰り返し 取り組んでいます。