上肢の痩せとの一進一退の攻防が続いている。 一部の筋力の回復・動きに改善は見られるものの、右手の握力の低下・固有の動作を固定する筋力の低下には 歯止めがかからない。おまけに、ある動作を行う時に、単なる筋力の低下だけでなく、動きを妨げるような 筋肉の動きがある。果たしてそれが代償によるものなのか、筋疲労によるものか、心理的プレッシャーによるものなのか 解らない。ここ数日はリハビリの方法をいつも考えている。夢にまで出てくる始末だ。
影響は日常生活の此処・彼処に現れている。今のところはその場その場を何とか凌いでいるが、 新たな介助を必要とするようになるかもしれない。主治医の先生によると多発根神経障害の影響と思われるが 有効な治療法は見いだせないらしい。上肢の著しい障害ということで、障害1級への申請を促されたが、病気に負けた様な 心持になるので、断った事を訪問看護士さんに告げると「それとこれとは別物、先生の心遣いを受けるべきだ」と 諭されてしまった。
特定の小さな筋肉だけを使うリハビリとイメージによるリハビリに微かな光明らしきものを 見いだしてはいるものの、気の遠くなるような地道で単純なリハビリに焦りが顔を出し、 小さな筋肉は少しの運動で直に筋疲労を起こしてしまうのに過剰にはしる、そしてもっと有効な方法を求め、 試行錯誤を続け、全身の肉体疲労と精神疲労でクタクタだ。
しかし、そんな事を続けていると、マスマス神経が研ぎ澄まされ、どの運動がどこに効果的に働き、 どの運動が無意味か、どこの筋肉に疲労が溜まり、緊張しているか、どのストレッチで緊張が解れているか という事まで漠然と解る。おまけにこういう全身の疲労を繰り返しながら、 体全体の体力というか生命力がアップしていくのだろうという事までボンヤリ感じる。 まさに「塞翁が馬」「災い転じて福」というのはこういうことかと感嘆するが、 今は上肢との攻防に必死だ。